RMを始める前に / Rate Scale を確認する

レベニュー・マネジメント(RM)は、「需要予測を基に 販売を制限する事で 収益の拡大を目指す 体系的な手法」です。そして「販売の制限」の中で最も効果が出やすく、制限の中心となっているものが「価格」です。

サイトコントローラーの出現以降、料金をA,B,Cのランクで整理し、需要予測(正確なRMを知る前ではオンハンド)を基に料金ランクを調整する方法が普及しています。

では、皆さんのホテルの料金ランクは適正でしょうか?

料金ランクの事をRMではRate Scaleと言います。
※ Rate Scaleの他に、Rate Level, Tier等と呼ぶ事もあります。
※ 料金体系全体の事をRate Structureと言います。

Rate Scaleが適正かどうか、最低限確認してほしい項目は以下の通りです。

  • 料金の逆転が起きていないか
  • 料金のランク数が多すぎる/少なすぎることはないか
  • 料金の間隔が大きすぎないか
  • Budget ADRとのバランスはどうか

料金の逆転が起きていないか

料金の逆転とは、本来高いはずの料金が安いはずの料金と逆転しているケースです。

  • 正規料金が高い筈の部屋タイプの逆転(デラックスよりスタンダードが安い)
  • 人数別料金の逆転(3名料金より2名料金の方が高い ※室料換算)

意外かもしれませんが、調べてみると非常に多く見つかるミスです。部屋タイプが多かったり、ランク数が多かったりする場合に見つかります。特にエクセルが苦手な人が「円単位」で料金を調整するとこのミスが起きやすいようです。

対策は簡単で、グラフにする事で簡単に確認する事が出来ます。

料金のランク数が多すぎる/少なすぎる

RMのセオリーとしては、料金ランクが細かい(つまり多い)ほど柔軟な料金調整が出来ると考えますので、ランク数は多い方が望ましいのです。一方で実務面からはランク数があまりにも多いと、以下の問題が起きやすくなります。

  • サイトコントローラーへの登録作業等、実務の負荷が大きくなる
  • 実際には使用しない料金ランクが出てくる

実際には、費用対効果を考慮してランク数を調整するべきでしょう
大まかな目安は下記の通りです。

  • 都市立地で年間の需要変動がそれほど大きくないホテルの場合
    • 10〜20段階程度
    • 15段階を推奨
  • リゾート立地で年間の需要変動がかなり大きいホテルの場合
    • 20〜30段階程度
    • 24段階を推奨

料金の間隔が大きすぎないか

料金の間隔が大きい場合、ブッキングペース(予約の入り方)のコントロールが難しくなります。1ランク料金を変えただけで販売価格が大きく値上がりするようなRate Scaleでは、その時点でブッキングペースが止まってしまう事例が多々見られます。

料金の間隔はあまり極端に変えない方がいいのです

この対策は、料金の間隔を正規料金に対するパーセンテージで比較してみると良いでしょう。金額だと小さく感じても、パーセンテージにすると大きな差に見える事もあります。

予算ADRとのバランスはどうか

RMのゴールが「予算の達成」なのか「最大収益の追求」なのかは、人によって意見が異なるのでしょうが、ホテルと言う組織に勤めている以上「予算の達成」を軽視する事はできません。

ところで、Rate Scaleは予算ADRと比較検証しているでしょうか

「最も部屋数が多い」または「販売の中心となる」部屋の事を「基準部屋」と言います。販売の中心となる部屋の例は、「最も安価な部屋より次のグレードの部屋が部屋数は多いが、タイプオーバーさせて販売するので、販売の中心となる部屋はもっとも安価な部屋となる」と言ったものです。

この基準部屋のRate ScaleとBudget ADRを比較します。そして、Budget ADRに該当するランクより高いランク、安いランクがそれぞれ幾つあるかを確認します。

さて、皆さんのホテルの販売の基本方針は「単価を上げる」事でしょうか、「稼働率を上げる」ことでしょうか?この基本方針を亜欧堂では「基本戦略」と呼んで非常に重要視しています。単価をとるか数量(稼動率)をとるか、基本戦略次第で例えばRate Scaleの設計など様々な面に考慮すべきポイントが出てくるのです。

  • 数量をとる戦略:Budget ADRより低い料金ランクが多い方がコントロールしやすい
  • 単価をとる戦略:Budget ADRより高い料金ランクが多い方がコントロールしやすい

「予算の達成」を最初のゴールと考えるRMの場合、Rate Scaleに限らず様々なものが予算と関連させながら設計します。

確認してみるとかなり不備が多いのがRate Scaleです。ぜひ一度ご自身のホテルのものを確認してみてください。
ご希望の方にはRate Scaleの検証ツールを安価にて提供可能です。問い合わせフォームよりお問い合わせください。

 

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。