【基本用語】 ホテルシステム
1414/06/19
2020/06/24
個別に解説するほどではない、基本的なホテル用語です。
ホテル内でつかわている、様々なコンピューターシステムを解説しています。
また、主要な会社にも触れています。
※ どんなに高機能なシステムを導入しても、初期設定やオペレーション手順の最適化が行われなければ十分な効果を引き出すことはできません。それぞれのシステムの長所短所、自社運営手法の特色、費用対効果を踏まえてシステム選定を行うことがお勧めです。
- PMS
- Property Management Systemの略で、宿泊部門管理を中心としたホテルシステムの総称。
- 狭い意味では宿泊システムを指しています。
- 宿泊システムは、予約管理機能、精算機能、残室(販売できる客室の数)管理、販売価格管理、メッセージ管理機能、ルームステータス(客室の清掃状態)管理機能などを持っています。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「オラクル・ホスピタリティ」 OPERA(オペラ)
※ MICROS社はORACLE社によるM&Aにて統合され、2015年よりオラクル・ホスピタリティとなりました。 - 「NEC」NEHOPS SAAS(ネホップス)
- 「富士通」GLOVIAsmart
- 「TAP」TAP
- 「オラクル・ホスピタリティ」 OPERA(オペラ)
- レベニュー マネジメント システム(Revenue Management System)
- レベニュー マネジメントを行うために、必要なデータの取得と、推奨される販売戦略の提示を行うシステム。
- データ取得だけの簡易な物もあります。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 2020/6/24時点では、これらのシステムは需要予測と価格調整を行うだけで、在庫調整や泊数の調整などは行えません。また、価格も「今設定している価格からより望ましいと思えるものを選ぶ」ので、料金の構造などはレベニュー・マネジャーが行う必要があるなど、全てのRM関連業務をカバーするものでもありません。レベニュー・マネージャーの業務を補佐するものと考えた方が良さそうです。
- POS
- Point Of Salesの略で、販売した商品の分析機能を持つ精算機。
- 主にレストラン、ショップなどで使用されています。
- オンラインで他システムと連携していて、簡単に宿掛けを行うことが出来ます。
- 高機能化が進んでいて、顧客情報を参照できるものや、レストラン予約管理機能を持つものもあります。
- 最近ではiPadを使用したPOSも登場しています。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「TEC」
- 「マイクロス・フィデェリオ」 Micros(マイクロス)
- 「NEC」PC POS
- 宴会システム(Banquet System)
- 顧客管理システム(Customer Information System)
- 顧客の利用履歴や(住所や嗜好などの)属性情報を管理するシステム。
- 上質のサービスを行うためには、それぞれのお客様の好みに合わせたサービスが求められるので、それを記録して必要に応じて取り出すことが出来る顧客管理システムは非常に重要なものです。
- また、利用履歴はマーケティングにも活用されていて、利用実績に併せたDMの送付などが可能となっています。
- PBX
- Private Branch eXchangeの略で、電話交換機。
- 内線電話同士や、加入者電話網などの公衆回線への接続を行なう機器です。
- ホテルでは、客室から利用した電話料金の課金機能、宿泊者名の表示機能、ルームステータスの変更機能などが追加されています。
- キャット(CAT)
- Credit Authorization Terminalの略で、クレジットカード認証機。
- クレジットカードの磁気やICチップ内の情報を読み込み、クレジットカード精算を可能にする機器です。
- 売掛管理システム(Accounts Receivable Management System)
- 売掛金の発生・回収を管理するシステム。
- 相手先ごとに売掛金の発生、回収、その結果である残高や経過時間、請求を管理しています。
- 会計システム(Accounting System)
- 企業の会計上の動きを記録するシステム。
- 収入、支出に関する会計上の動きを記録し、必要な財務諸表(損益計算書、貸借対照表など株式会社が公開を義務付けられているもの)を作成するほか、管理会計の機能を持っているモノもあります。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「コム」コム経理
- 購買システム(Purchasing System)
- 勤怠管理システム
- 勤務時間や休日数の管理を行うシステム。
- ホテルでは変形労働時間制をとることも多く、また休日も一定していないため、タイムレコーダー(出勤時間、退勤時間を記録する機器)と連動した勤怠管理システムの重要度は高くなっています。
- また、システムによっては勤怠データを元に給与計算を行うものもあります。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「アマノ」
- データ ウェア ハウス(Data Ware House)
- システムで作成されるデータを溜め込む目的の補助システム。
- データを大量に蓄積して、そのデータを分析することで経営やマーケティングに活用する事を目的としています。
- GDS
- Global Distribution Systemの略で、世界中のホテル予約情報を供給する予約データベース。
- 航空券の予約から、レンタカー、ホテルまでをカバーしていて、海外の旅行代理店はGDSを活用しています。
- CRS
- Central Reservation Systemの略で、集中予約システム。
- チェーンホテルで、チェーン本部が予約を集中的に受け付けるために使用するシステムのことです。
- 単に各ホテルの予約を取ることが出来るだけでなく、各ホテルの設備や客室の特色を説明する機能が用意されていたり、同じ地域の複数ホテルの残室を比較したりする機能が含まれています。
- VOD
- Video On Demandの略で、有料放送プログラムを、ゲストが視聴したい時間から提供することが出来るシステム。
- 従来の有料放送では、ビデオを繰り返し流しているのでほとんどのお客様が途中から映画を見る事になるといった欠点がありました。
- VODはそれぞれのお客様毎に再生を始めることができ、お客様は見たい映画を見たい時間に最初から視聴することが可能になっています。
- ブッキング エンジン(Booking Engine)
- インターネット上の予約システム。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「SYS」オプティマ
- 「日本コンピュータシステム」i-honex
- 「楽天トラベル」TYMS
- 「じゃらんnet」ホームページダイレクト
- TLX(テレックス)
- サイトコントローラー(Site Controller)
- 競合料金監視
- インターネット上の、競合ホテルの販売料金を監視し、自動的にデータ収集するシステム。
- 主要なソフト会社とソフトウェア
- 「サイグナス」i-rate explorer
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