レベニューマネジメントとは「増収・増益の確実性が高い宿泊産業の販売手法」

ホテル・旅館などの宿泊産業で認知が広まったレベニューマネジメント(以下RM)を簡単に整理してみましょう。
- 定義:需要予測を基に 販売を制限する事で 利益の拡大を目指す 体系的な手法
- 効果:市場環境の変化がなければ 3-8%程度の増収 が期待される
- どんな施設に有効か:ほぼ全ての宿泊施設に有効
- 観光庁も宿泊産業の収益性・生産性向上のために必要だと考えている
- 団体管理やAGT消化予測など施設の戦略やタイプに応じたノウハウがある
RMは確実性が高い宿泊産業の販売手法
レベニューマネジメント(以下RM)とは何かを簡単に言えば「増収・増益の確実性が高い宿泊産業の販売手法」です。
ほぼ全ての宿泊施設に効果が出ると考えられており、その増収効果は市場環境の変化がなければ3-8%程度。海外のRMシステムメーカーによれば15%も期待できる場合もあるとのこと。

また「爆発的なヒット商品を作る」「SNSでバズる」といった方法に比べると、効果が出る確率が圧倒的に高いと言えます。
RMを実施することで、
・GWに安く販売しすぎてあっという間に満室になった、
・小規模な学会に期待し価格を上げすぎて稼働率が十分に伸びなかった
という失敗の「確率を減らす」ことができるからです。
そしてRMは宿泊産業の「供給量(客室数)に限りがある」という産業特性に基づいた販売手法です。

供給量の制限は宿泊産業だけではなく、航空、イベント、飲食、ゴルフなど多くの産業にも該当しており、RMに先行して取り組んだ航空産業はもとより、他産業にも応用が進んでいます。
レベニューマネジメントの定義
亜欧堂ではRMを次の通り定義しています。

「需要予測を基に 販売を制限する事で 利益の拡大を目指す 体系的な手法」
供給量に限りがある宿泊施設では、需要が大きくなった時に供給量を増やすことで増収を図ることができず、販売価格を引き上げる必要性が大きくなります。需要に合わせて売り方を変えることが宿泊産業の特性上必要になっているのです。
そしてRMの目的は単に売上を増やすことだけではなく、利益拡大を目指すこと。セオリーも確立しており体系化されていて、誰でも習得することができます。
宿泊施設の戦略やタイプに応じたノウハウがある
RMは需要予測に合わせて売り方を変えますが、その中でも価格調整の重要度が高いのは間違いないところです。需要予測→価格調整の部分は多くのRMシステムでも対応が可能です。
一方で価格調整以外にも客室在庫や泊数、販売経路(チャネル)なども調整するため、それを可能にする準備が必要となります。
また、団体が多い施設であれば団体管理が、AGT(旅行代理店)が多い施設であればAGTの消化予測が必要となり、それぞれにノウハウがあります。
逆に言えばそれぞれの施設の戦略やタイプに応じたRMを実施しなければ十分な効果を得ることはできません。
亜欧堂では7つの観点で必要なRMのタイプやノウハウを判定しています。

価格変動以外の部分は日本国内では十分に認知・普及しているとは言えず注意が必要です。
まとめ
「需要予測を基に 販売を制限する事で 利益の拡大を目指す 体系的な手法」であるRMは、増収・増益の確実性が高い宿泊産業の販売手法であり、観光庁も重視していることからも重要度の高さがわかるでしょう。
すでに導入済みの施設はより高度・効率的にできるように、まだ導入していないところは始められるように、ぜひ亜欧堂にお手伝いさせてください。
このnoteでも初歩的な情報を提供していきます。
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