フランス料理 用語辞典 P
1313/04/01
フランス料理で使う用語辞典です。フランス語/日本語/英語の順で紹介しています。
- pain/パン/bread
- 小麦粉(強力粉)・塩をイーストで発酵させ焼いたもの。
- pain de campagne/田舎風パン
- 自然発酵種を使い、ライ麦を5~20%ほど混入したパン。
- pain au seigle/田舎風パン
- Pain de campagne のうちライ麦65%以下のもの。
- pain de seigle/田舎風パン
- Pain de campagne のうちライ麦65%/小麦45%のもの。
- palourde/小アサリ/cockle
- pane’es/パン粉をつけた/cover with bread crumbs
- フライにしたり、ソテーやグリエにする前にパン粉をまぶす料理法。
- panisse/パニス
- プロヴァンス地方で作られる菓子。
- エジプト豆やとうもろこしの粉の粥を揚げて作るケーキのようなもの。
- Panisso/パニッソ/panisseと同じ。
- papaye/パパイヤ/papaya
- パパイヤ科パパイヤ属の果物で、熱帯アメリカ原産。
- 熱帯・亜熱帯の各地で生産されている。
- papillote/紙包み焼き/buttered paperfrill
- 素材を紙やホイルに包んで、蒸し焼きにする調理法。
- 香りを閉じ込めるため、奇麗に焼き色が着いた紙をナイフで切り開くと非常に良い香りがあたりに広がる。
- par/~によって
- ~を通って、~の時に、~によって。
- parfait/パフェ/parfait
- 色々な材料を混ぜ合わせ、型に入れて冷やした(凍らせた)もの。
- parfum/香
- 香水・香料。
- parfume’/香付けした
- Paris/パリ/Paris
- フランスの首都。
- parisien/パリジャン
- フランスパンの一種。
- 「パリっ子」の意味で、長さは75cm程、クープは5~6本、クラムが柔らかく豊富なのが特徴。
- Paris soir/パリソワール
- パリ・ソワール という冷製スープ。
- 「パリの夕暮れ」という意味で、Vichyssoiseの下にConsommeのジュレを流し込んだもの。
- parmentier/パルマンティエ
- 18世紀の薬剤師で農学者で、ジャガイモの普及に大きな貢献をした人物。
- potage creme parmentierは、ジャガイモのポタージュ。
- pasta/パスタ/pasta
- pastilla/パスティヤ
- パートフィローで包んだ料理。
- pastille/ドロップ
- pate/パイ生地/paste
- パイ生地、生地。麺類、パスタも指す。
- pate/パテ/pasty
- テリーヌの生地をパイ生地に包んでオーブンで焼いたもの。
- パイに肉をつめて型に入れて焼いた物をさすことが多いが、パイ生地に包まず材料を型に詰めて焼いた物や、型を使わない肉などの練り物のパイ包みを指すこともある。
- pate a brisee/練り込みパイ生地
- ① 無塩バター・有塩バター、小麦粉を混ぜ合わせる。
- ② ①に、水に上白糖を溶かしたものを混ぜ合わせ、生地とする。
- pate a sucre/パートシュクレ
- 無塩バター、粉糖を混ぜ、全卵でつなぎ、小麦を入れ混ぜあわせた生地。
- 砂糖を加えた生地という意味。
- pate baba/ババ生地
- 薄力粉にグラニュー糖、全卵、ぬるま湯でといたイーストを加え、よくこねる。コシが出てきたらポマード状のバターを加え、ババ生地とする。
- pate sablee/サブレ生地
- 練り込みパイ生地(Pate/a/brisee)より脂肪分が少なく、砂糖が多めの物。サクサク仕上がる。
- patte/足
- 足、脚。
- 蹄を持たない動物の脚、人間の足、ワイングラスの脚など。
- paupiette/ポーピエット/meat bird
- 詰め物をして薄い素材をその周りにまいた調理法。
- 本来は肉料理の調理法であったが、現在は魚などにも幅広く使われている。
- この料理法は、17世紀初頭、イタリアのメディチ家からフランスのアンリ4世に嫁いできたマリーによってもたらされたと言われる。
- この頃は、現在の物とは異なり、コロッケのような物だったらしい。
- 名前の由来は、フランス語のPapier(=紙)に由来する。筒状に丸めるために紙を使い、発音が変化し、いつしかこの料理がポーピエットと呼ばれるようになった。
- pave’/敷石
- 敷石状に厚めに切った切り身。
- Pay-Bas/オランダ/Holland
- 阿蘭陀(おらんだ)。
- peau/皮/skin
- 皮、皮膚。
- pe^che/桃/peach
- バラ科サクラ属の植物で、中国黄河上流の高原地帯が原産地とされる。
- penee/車海老/shurimp
- 比較的小型の海老の総称。
- フランス人でも余り馴染みのない言葉らしい。普通は Crevette を使う。
- 日本向けにアジア各国で養殖されている。
- perdreau/山うずらの雛/young partridge
- キジ科の鳥
- perdrix/山うずら
- perdrix/des/neiges/雷鳥
- perdrix/grise/ヨーロッパ山うずら
- perdrix rouge/赤しゃこ
- perigueux/ペリグーソース/sauce perigueux
- マデラソースにトリュフを刻んで加えたソース。
- 以前はデミグラスソースにトリュフの汁と刻んだトリュフを加えていたため、現在主流のスタイルよりは濃い味のものだった。
- ペリグーは地名で、昔のペリゴールの首府。トリュフの集散地だった。
- persil/パセリ/parsley
- セリ科オランダセリ属の野菜で、ヨーロッパ南部・アフリカ北部原産の植物。
- 表面に縮れのあるものがお馴染みののパセリで、縮れのないものがイタリアンパセリ(persil plat)と呼ばれる。
- ブーケガルニの一つとしてかなり多用されている。
- persil plat/イタリアンパセリ
- セリ科オランダセリ属の野菜で、表面に縮れのないものがイタリアンパセリ(persil plat)と呼ばれる
- petit/小さい/small
- petit fours/プチフル/small cake
- 食後のコーヒーと一緒に提供される小菓子。
- Mignardises,Friandiseともいう。
- petit gris/プチグリ/snail
- 南フランスや中央フランス産の小さな食用のカタツムリ。エスカルゴの一種。
- petit oignon/小玉葱/small onion
- petit pois/グリーンピース/green peas
- petits pots de cre`me/小さなプリン
- pied/足/foot
- 食肉の部位で足の事を指す。具体的には足首より下を指して言う。
- pigeon/鳩/pigeon
- フランスやハンガリーでは飼育が盛んに行われている。
- 産卵が始まる前に屠殺されるため、肉は軟らかい。
- pigeonneau/仔鳩/squab
- piment/唐辛子/red pepper
- 唐辛子とピーマンは同じナス科の植物で、唐辛子のうち甘味種で釣鐘型の品種をピーマンと呼ぶ。
- フランス語でピーマンは poivron と言い、日本語の呼び方とズレているので注意が必要。
- piment doux/ピーマン/pimiento
- pimente’e/唐辛子を入れた
- pintade/ホロホロ鳥/guinea foul
- キジ科の鳥でアフリカ西部ギニアの原産。味は淡泊。
- 日本名は鳴き声に由来するらしい。
- pintadeau/ホロホロ鳥の子/young guinea foul
- piperade/ピペラード
- フランスの南西部、バスク地方の名物料理。
- 生ハム、ピーマン、トマト、玉葱などを炒めた料理で、スクランブルエッグに付け合わせるのが有名。
- オリーブオイルを使って材料を炒め、汁気が無くなるまで煮詰めて塩・胡椒で味を調える。鍋にバターを溶かして割りほぐした卵を入れ、卵が半熟状態になったら、炒めた材料を入れて軽く混ぜ合わせて出来上がり。
- piquant/辛い/hot,pungent
- pissaladiere/ピサラディエール
- 避暑地として有名なニース地方で作られているタルトの一種。
- 玉葱、アンチョビ、黒オリーブ、香草等をのせて焼いたもの。
- ニース起源のプロヴァンサル料理に「ピサラ」(プロヴァンスの香辛料、アンチョビのピュレ、オリーブ油を混ぜ合わせたもの)という薬味があり、これが語源といわれる。
- 似たものに「タプナード」がある。
- pissenlit/蒲公英/dandelion
- pistache/ピスタチオ/pistachio
- ウルシ科ピスタキア属の植物で、中央アジア原産。
- 主産地はトルコ・イラン・シリアなどの乾燥地。
- 殻は熟すと自然に裂開する。
- plaquemine/柿/persimmon
- カキノキ科カキノキ属の植物で、東アジア原産。
- 甘柿・渋柿の区別がある。
- 東アジア諸国以外でも、アメリカの一部・ブラジル・イタリア・ニュージーランドなどで栽培されている。
- 日本の主産地は福岡・奈良・和歌山など。
- 柿の渋みは果肉に含まれる可溶性タンニンによるもので、甘柿は成熟する課程で可溶性タンニンが不溶性のものへと変化する。なお、果肉中に生じる「ごま」は不溶性タンニンが酸化したものである。
- plateau/盆/tray
- 盆・トレー・プラッター。
- 料理上の表現では、プラッターに何種類か盛りつけ、ゲストの前でサービスする形態を言う。
- plie/鰈/plaice
- pochage/ポシェ/poach
- poche’,e/ポシェした/Poached
- pocher/ポシェする/poach
- 軽くゆでる。実際には、コンソメや Court Bouillon・酢を加えたお湯等、沸騰寸前の液体の中で熱を通すことが多い。
- 壊れやすい小さな材料に使用される。
- 蛋白質の凝固を促進させ、酸味が押さえられる
- poe^lage/ポワレ/cook in a fryingpan
- 間接熱を使い、表面をかりっと焼いた後で、中まで火を通すこと
- Poe^ler/ポワレする/cook in a fryingpan
- point/点/point
- 点、ポイント、尖端
- poire/洋梨/pear
- バラ科ナシ属の植物で、ヨーロッパ原生種を基本として有史以前から栽培されている。
- フルーツブランデーの材料にもなる
- poireau/ポロ葱/leek
- ユリ科ネギ属の野菜で、古代エジプトで既に栽培され、フランスでは冬の重要な野菜となっている。
- 日本へは北欧諸国から輸入されている。
- 花はアリウムの名前で切り花にされている。
- pois secs/乾燥エンドウ豆
- pois gourmand/サヤエンドウ/pea
- pois mange-tout/サヤエンドウ/pea
- poisson/魚/fish
- 魚介類の総称。
- 魚のコースのことも言う。
- poisson de roche/岩礁魚/rockfish
- 岩根(岩間)に住む魚の総称。
- 具体的には、シマスズキ類、メバル、カサゴ、岩魚(いわな)など
- poitrine/胸
- 胸。胸肉
- poivre/胡椒/pepper
- コショウ科の植物で、粒がブドウ状に集まってなる。
- 胡椒はインド南部の原産で、現在もインドが主産地となっている。
- poivre blanc/白胡椒/white pepper
- 皮を取って挽いた胡椒
- poivre du japon/山椒/japanease pepper
- poivre en grain/粒胡椒
- poivre noir/黒胡椒/black pepper
- 皮ごと挽いた胡椒
- poivre noix/粒胡椒
- poivre vert/緑胡椒
- poivron/ピーマン/sweet pepper
- ナス科トウガラシ属の植物で、熱帯アメリカの原産。
- ピーマンはトウガラシの中の辛みのない比較的大きいタイプのものを指す。
- 緑色のものは完熟しない内に食べるタイプのもので、完熟すると赤色になる。このほか、黄色いタイプのものや加熱すると緑色になるブラックピーマンなどもある。
- poivron de guinee/唐辛子/pepper
- poivron doux/緑ピーマン
- poivron jaune/黄ピーマン
- poivron rouge/赤ピーマン
- poivron vert/緑ピーマン
- pomelo/ポメロ/greapefruits
- グレープフルーツの仲間。ポメロという柑橘類も有る。
- グレープフルーツに似ているが、酸味がおとなしく、皮が非常に厚いという特徴が有る。
- 主産地は、アメリカ、アルゼンチン。
- pommes/林檎/apple
- バラ科リンゴ属の植物で、ヨーロッパ東南部のコーカサス地方や、東アジアに野生種が見られる。
- pommes anna/ポム アナ
- 薄い輪切りにしたポテトをバターで柔らかく煮たもの
- pommes d’amour/トマト/tomato
- pommes d’ or/トマト/tomato
- pommes de terre/じゃがいも/poteto
- じゃがいも。
- 直訳すると「大地の林檎」。
- ナス科ナス属の野菜で、南アメリカ原産の多年草。
- ヨーロッパでは15世紀末の新大陸発見以降知られるようになり、日本には1596~1615の慶長年間にオランダ人によってジャカルタからもたらされた。
- ジャカルタのジャガトラ港から来た芋という事で「ジャガトラ芋」と呼んでいたのが語源。
- 主産地は春植えの北海道、秋植えの長崎である。
- porc/豚/pig
- 豚全般(狭義では雄豚)
- porcelet/仔豚
- porto/ポルト酒/port wine
- ワインを作る過程の内、発酵(アルコール分を作る)の過程で、ワインを加え、甘みを残した独特のワイン。
- 食後酒として飲まれることが多い。
- ポルトガルの港の名前で、葡萄の産地。
- poser/置く/put
- pot/ポット/pot
- 壷、鍋、ポット。小さな器
- potage/スープ/soupe
- 広い意味では、スープの総称
- potage claire/コンソメ/consomme
- potage cre`me/ポタージュ
- pottage/つなぎにクリームを使ったポタージュ
- potage lies/ポタージュ/pottage
- とろみを付けた、一般に言うポタージュスープ。
- 狭い意味では、ブイヨンを土台に、肉・魚・野菜などを様々な形で加えたスープ。
- potage puree/ポタージュ/pottage
- つなぎにクリームを使ったポタージュ
- potage veloute/ポタージュ/pottage
- つなぎに卵黄を使ったポタージュ
- pot-au-feu/ポトフー/pot-au-feu
- 牛肉・野菜(ブーケガルニ)を主材料に薬味・塩・胡椒を加えてとった具沢山のスープ。
- もともとの意味は、火(Feu)にかけた鍋(Pot)。
- ポトフの汁はスープのも素のBouillonになり、これはコンソメスープの土台になったり、様々に加工される。
- フランス風おでん。肉や野菜を丸ごと煮込んだフランスの家庭料理。肉は塊のまま、ジャガイモ、人参、セロリも切らずにそのまま鍋に入れ、水からじっくりコトコトと煮込んでいく。
- potee/ポテ
- 「ポテ」というスープ。ブルゴーニュ地方の地場のスープ
- potiron/南瓜/pumpkin
- 南瓜(かぼちゃ)。
- ウリ科カボチャ属の野菜で、ニホンカボチャ・セイヨウカボチャ・ペポカボチャ・ミクスタに分類することが出来、ニホンでは前3者が生産されている。
- ニホンカボチャは中央アメリカの原産で16世紀にポルトガル船で九州に伝来し、このときカンボジアから伝えられたとされたため、「カボチャ」の名が付けられた。
- セイヨウカボチャは南アメリカ高原乾燥地帯の原産。19世紀に日本に伝わり、北海道を中心に分布した。
- ペポカボチャは金糸瓜やズッキーニなどが含まれる。英名のPumpkinは熟果を調理して利用するもので、植物学上の定義と英名は必ずしも一致しないようである。
- poudding/プリン/poudding
- パイ生地、パンの中身、ビスキュイ、米などに果物の砂糖漬けを加え、卵やクリームでつなぎ、プディング型やボールに入れ、湯煎にして火を通すデザート。
- 通常言われるプリンは、「カスタードプリン」を指す。→ 牛乳を火にかけグラニュー糖を溶かし、一度火を止め、全卵と卵黄を加え、バニラの風味を付ける。これを蒸し焼きにする。
- poularde/肥育鶏/fat pullet
- 孵化後6ヶ月程度の肥育した雄鶏で、重さ1.5~2kg以上
- poule/めんどり/hen
- 雌鶏。重さ2kg以上で脂肪層が厚い事が多い。
- 孵化後6ヶ月~1年以上
- poulet/若鶏/chiken
- 生後8~16週間程度、1~2kgの若鶏
- poupeton/ププトン
- 肉や骨を抜いた鶏などの家禽をバロティーヌ状に巻き、ブレゼした料理
- poussin/仔鶏/squal chicken
- 孵化して4~6週間の仔鶏
- praline/プラリネ
- アーモンドかハシバミの実に煮た砂糖をまぶして挽き潰して作るペースト。
- チョコレートと相性が良い
- premier/最初の/first
- premier maitre d’hotel/食堂支配人/Restaurant manager
- presse’/押しつぶした/press
- 押す、圧搾する、圧迫する、搾る
- printanier/春の/spring
- 料理の表現の場合は、Garnitureに春野菜を使うことが多い。
- コンソメの浮き身の表現として。
- Printemps/春/spring
- profiteroles/プロフィットロール/small choux cream
- 小さなシュークリームで、中のクリームで様々なバリエーションがある。
- 多くの場合は、ソースをかけて提供される。
- provencal/プロヴァンス風
- トマト・にんにく・オリーブ油などを使った調理法
- Provence/プロヴァンス
- 南フランスの地中海岸東部地方の名前。プロヴァンス地方
- pruneau/李/prune
- 李(すもも)。プラム。
- バラ科の植物で、開花時期は4月、果実の熟期は6月中旬~7月下旬。
- 揚子江流域から日本にかけて原生するニホンスモモと、コーカサスからカスピ海周辺に原生するセイヨウスモモとに分けられる。
- 日本での主な産地は、山梨・和歌山・長野など。
- pure’e/ピューレ/puree
- 野菜・肉などをつぶして漉したもの。漉し汁。